2020-01-28

型締め、樹脂圧、流動性…金型成形を疑似体験しながら学べます

これまで数回連続で透明金型を使ったプラ型成形疑似体験講座についてお伝えしてまいりました!
津島様は今年、このプラ型講座以外にも様々な挑戦を仕掛けられています。今はお話を進めている最中でまだ詳細はお伝え出来ないのですが、中国工場との更なる連携強化や、生分解性樹脂での成形など今年の津島様も新たな取り組みがたくさん生まれそうです。年明けから勢いが感じられます!
そんな津島さんに今月もお邪魔してまいりましたが、今回は前回までお伝えをしていた透明金型を実際に作られた職人さんにお話を聞くことができました。

津島様のあらゆる設備を使いこなす職人さん。

ー今回この「透明金型」を作ってみた感想は…?
「めちゃくちゃ面倒でした!笑 普段は金型の製造で鉄を削っている人間がアクリルを削るのってなかなか大変なんですよね…。作るものは普段と同じ金型。つまり作りたい形は一緒なのでやることは同じだと思うかもしれませんが、素材が違えば加工条件が異なります。加工条件の中には、たとえば刃物の径や刃物の回転速度、刃物を動かすスピードなどいろいろありますが、鉄とアクリルではその条件が異なってくるんですよね。」
ー教材として使用する透明金型ならではの苦労はありましたか?
「鉄と同じ要領で削ってみても表面が綺麗にならず苦労しました。普段の金型製造においては、製品に触れない面など場所によっては表面の綺麗さにそこまでこだわる必要が無い場合もあります。しかし透明金型は外から成形の様子が見えることが売りなので傷一つ入らないよう仕上げには普段以上に神経を使いましたね。」

ー透明金型で実際に成形してみてどうでしたか?
「教材としてすごく面白いなと感じました。僕たちは成形のことをわかっているので透明でなくても中で何が起きているか理解していますが、人に説明するとなると言葉や数値で示しても伝えきれないところがあります。実際の現場では理屈ではうまくいくはずでもちょっとした加工環境の違いで想定通りいかず細かな調整をしなければならないシーンも。やはり理論上での理解だけでは語りきれない部分も多いので、この透明の金型で実際に成形を目で見ることで少しでも金型成形を理解しやすくなり、金型に携わる人の仕事の役に立つことができれば作った僕としても嬉しいです。」
職人さんの試行錯誤の上完成した透明金型は現在津島様の事務所で見る事ができます。講座のリリースは3月を予定しておりますが、興味のある方はぜひご連絡くださいませ。津島さん、今回もありがとうございました!!